一度は行ってみたいと思っていた日本の夏を彩る東北三大祭り
この壮大な祭りを、まだ小さな子どもたちに見せてあげたい。
太鼓の音、光の熱気、人のエネルギーを肌で感じさせたい。
そんな想いから、2024年の夏、当時3歳の娘と1歳の息子を連れた「母子3人旅」を決行しました。
2025年4月からの仕事復帰が決まっていた私にとって、これは育休最後のビッグイベント。
「復職したら、こんな長期旅行は絶対に無理!」という危機感が、私を突き動かしました。
とはいえ、相手は予測不能な幼児2人。しかもワンオペ。
準備不足は命取りになります(大げさではなく、本当に!)。
今回は、私たちがたどった「ルート計画」と、旅の成否を分けた「三大難関(ホテル・駐車場・衣装)の攻略法」について、包み隠さずお話しします。旅の準備
なぜ「北海道&東北」?12泊13日のルート計画
今回の旅のテーマは「北から南へ、祭りを追いかける」。 日程はなんと12泊13日。 「長すぎる!」と思われるかもしれませんが、幼児連れのワンオペ旅では、移動だけで1日が終わることもザラ。余裕を持たせた結果、この長さになりました。
祭りの日程をパズルのように組み合わせる
東北三大祭りは、開催日程が少しずつ重なっています。
- 青森ねぶた祭:8月2日〜7日
- 秋田竿燈まつり:8月3日〜6日
- 仙台七夕まつり:8月6日〜8日
これらを効率よく回るために私が選んだルートは、**「北海道からフェリーで南下する」**という作戦です。
- **北海道(函館)**からスタート
- 津軽海峡フェリーで青森へ(ねぶた祭)
- 車で南下して秋田へ(竿燈まつり)
- 最後に宮城・仙台へ(七夕まつり)
この「上から順に降りていく」ルートだと、移動の無駄がなく、かつ祭りの開催日にちょうど良く当たることが分かりました。 特に、フェリー移動は子どもたちが船内で動けるので、チャイルドシートに縛り付けられる車移動のストレスを軽減できるメリットもありました。
青森ねぶた祭の難関!ホテル・旅費問題の解決策
旅の計画で最初にぶつかった最大の壁。 それが**「ねぶた祭期間中のホテル、空いてないし高すぎる問題」**です。
3ヶ月前でも遅かった…絶望の「1泊10万円」
私が本格的に宿を探し始めたのは、旅行の約3ヶ月前、2024年の4月頃でした。
「3ヶ月前なら余裕でしょ」と高を括っていたのですが、検索画面を見て青ざめました。
青森市内のホテル、全滅。 奇跡的に空室を見つけても、ビジネスホテルなのに「1泊10万円以上」という目を疑う価格設定。
私はシングルマザーです。将来のための貯金も必要。
いくら「今しかできない旅」とはいえ、1泊に10万円も払っていたら、その後の生活費が消し飛びます。 </div>
毎日毎日、予約サイトを更新し、地図とにらめっこする日々。
「もう青森は諦めるしかないのか…」と思ったその時、視点を変えてみました。
解決策:県境を越えて「秋田県大館市」に泊まる!
青森市内がダメなら、隣の県はどうだ? そうして見つけたのが、青森市から車で約1時間40分ほどの場所にある、秋田県大館市のホテルでした。
- 宿泊先:グランドパークホテル大館
- 宿泊費:大人1名・幼児2名で21,530円(税込)
なんと、約2万円! 青森市内の10万円と比べれば、その差額は約8万円。
この8万円があれば、旅の間の食事を豪華にできるし、ガソリン代も賄えます。
【メリット・デメリットの天秤】
- デメリット:祭りの後に1時間40分の運転が必要(しかも夜道)。
- メリット:圧倒的な安さと、確実に部屋が確保できる安心感。
私は「安さ」を取りました。
祭りが終わって子どもたちが車で寝てしまえば、あとは私が頑張って運転するだけ。
結果的に、この選択は大正解でした。
浮いた予算のおかげで、13日間の旅を資金切れすることなく完走できたのです。
【駐車場】akippaの「先行予約」課金術
ホテルが決まっても、安心はできません。 車移動の旅で次に立ちはだかるのが「駐車場問題」です。
公式駐車場は「遠い・混む・帰れない」
私たちが青森港にフェリーで到着する予定時刻は16:05。
ねぶた祭の開始は夜ですが、夕方の青森市内はすでに交通規制と渋滞でパニック状態です。
公式サイトで案内されている臨時駐車場は確かにありますが、
- すぐに満車になる
- 会場まで徒歩20分以上かかる(幼児連れには致命的)
- 祭りの終了後、出庫渋滞に巻き込まれる
これでは、3歳と1歳を連れて移動するのは不可能です。
そこで私が目をつけたのが、駐車場予約アプリ「akippa(あきっぱ)」です。
月額900円を払ってでも「予約権」を買う!
akippaで検索すると、会場から徒歩5分という神立地の駐車場を発見!
しかも料金は1日500円。 多くの駐車場が「祭り特別料金」で値上げする中、据え置き価格で提供してくれるオーナーさんは神様かと思いました。
しかし、こんな好条件の場所、みんなが狙っています。
予約開始と同時に瞬殺されるのは目に見えています。
そこで私が使った裏技がこちら。
私は確実に予約を取るため、3ヶ月前から有料会員に登録しました。
たとえ会員費がかかっても、現地で駐車場難民になって途方に暮れるリスクを考えれば安いものです。
【運命の予約日:7月22日 21:00】 スマホを握りしめ、時報とともにアクセス。
心臓がバクバクしましたが、21:04に無事予約完了!
この「徒歩5分の駐車場」が確保できたおかげで、祭りの直前まで車で涼んだり、子供の着替えをゆっくりしたりと、余裕を持って行動することができました。
後悔なしの可愛さ!ねぶた「ハネト」衣装準備
宿と駐車場という「守り」を固めたら、次は「攻め」の準備。 そう、ねぶた祭を楽しむための衣装です。
見るだけじゃない、参加するための正装
ねぶた祭は、衣装(ハネトの正装)を着ていれば、誰でも踊りの輪に参加できる祭りです(※ルール変更の年もあるので要確認)。 せっかくなら、子どもたちにもあの可愛い衣装を着せてあげたい!
最初は「たった数時間しか着ないし…」と思い、メルカリで中古を探しました。 しかし、シーズン直前ということもあり、中古でも値段が高騰していたり、可愛い柄は売り切れていたり…。
「甲州屋」のかんタッチゆかたを購入
悩み抜いた末、私は新品を購入することに決めました。
利用したのは、祭り衣装の老舗「甲州屋」さんです。
ここで見つけた「かんタッチゆかた」が、ワンオペママには救世主のような商品でした。
- 特徴:マジックテープなどで簡単に着せられる仕様。着崩れしにくい!
- 購入品:1〜3歳用(ピンクと青)
- 価格:定価4,180円(税込)×2着 + 送料1,100円 = 合計9,460円


約1万円の出費…。
正直悩みましたが、届いた実物を見て吹き飛びました。
とにかく可愛い!!
鮮やかな花笠(今回は鉢巻のみ使用)、タスキ、腰巻。
本格的な衣装に身を包んだ3歳と1歳の姿は、親バカフィルター抜きにしても最高でした。
結果的に、この衣装のおかげで現地の方にたくさん声をかけてもらえたり、素晴らしい写真が残せたりしたので、コスパ以上の価値がありました。
はねとの衣装が気になる方
甲州屋さんのHPはコチラになります。
【追加ポイント:鈴を買おう!】
衣装とは別に、メルカリで「たすき掛けできる鈴」を追加購入しました。
ねぶた祭では「鈴を拾うと幸せになれる」という言い伝えがありますが、自分で身につけてシャンシャン鳴らすのが子どもたちは大好き。
この鈴が、当日の機嫌取りに大活躍することになります(詳しくは後日の記事で!)。
2024年に購入したものであり、現在は値上がりしている可能性があります。
まとめ:事前準備こそがワンオペ成功の鍵
幼い子ども2人との12泊13日のロングトリップ。
しかも、日本屈指の混雑を誇るねぶた祭へ一人で挑む。
無謀に見えるこの旅が成功したのは、間違いなく「事前のリサーチと手配」があったからです。
- 宿はエリアを広げて「安さ」と「確実性」を取る。(青森→秋田泊)
- 駐車場は課金してでも「近さ」と「安心」を買う。(akippa先行予約)
- 衣装は妥協せず「着せやすさ」と「可愛さ」で選ぶ。(甲州屋)
特に、駐車場と宿が確保できているという精神的な余裕は、ワンオペ育児中のママにとって何よりの安定剤になります。
もし、これからお子さんと祭りに行こうか迷っている方がいたら、ぜひ伝えたいてす。
「準備さえすれば、なんとかなる!そして、一生の思い出になる!」
次回は、いよいよ出発! フェリーでの移動や、実際のねぶた祭当日の様子をレポートします。
お楽しみに!
※料金やサービス内容は2024年時点のものです。現在は変更の可能性がありますので最新情報をご確認ください。




